【質問】頸椎ヘルニアの手術の種類とその費用を教えてください。 頸椎椎間板ヘルニアを患っています。 手術の方法は1種類ではなく、何パターンかあると聞いたのですが 実際どのような時に、どんな手術をするのでしょうか? 先日、知人から聞いた話では、内視鏡で手術ができるようになってきているという事でした。 今までのヘルニアの手術は、筋肉や靭帯や骨を切るケースもあり、 傷の回復という面から見ても、回復に時間がかかったりしてしまうことが多かったようですが、 最近は内視鏡手術ができる病院が多くあり、鉛筆くらいの細さの内視鏡で治療を行うため、 切開も小さくてすむような話の内容でした。 ただ友人はあくまで腰のヘルニアの話をしていたようで、この技術が頸椎ヘルニアに 用いられるのかどうかはよく分からないそうです。 頸椎こそ内視鏡手術ができれば、確かに回復が早そうですが。 でも心配なのは、内視鏡手術には技術が必要で、設備は整っているが技術をもった医師がいない病院が多い という話を聞いたことがります。 これは、ヘルニアのことに限らず、いろいろな病気に対しての話だそうですが、 実際のところ、本当の話なのでしょうか? そういうリスクも考えると、最先端の手術には頼らない方がいいのでしょうか? どんな方法があって、その成功率はどれくらで、費用がどれだけかかってしまうか、 それを率直にお聞かせいただきたいと思います。 ご存じ方、ぜひご伝授ください。 ■椎間板ヘルニアってどんな病気? 椎間板とは背骨と背骨の間のクッションの役割を担う軟骨の一種です。 その椎間板には内部の髄核、外側の繊維輪があります。 ヘルニアとは英語で飛び出す、飛び出るということを意味します。 つまり、ヘルニアとは内部の髄核が飛び出してしまうことを指します。 詳しく言うと内部の髄核が何らかの原因で繊維輪を突き破ってしまうことです。 椎間板ヘルニアには2種類の症状があります。 一つは脱出型、もう一つは膨隆型です。 脱出型とはその名の通り、内部の髄核が外側の壁である繊維輪を突き破ってしまう症状です。 飛び出している髄核を押し込めればいいだけなので、比較的治りは速いと言われています。 膨隆型は髄核が何らかの理由で圧迫され続けて繊維輪が変形して神経を圧迫してしまいます。 脱出型と比べて症状は弱くなりますが、回復には時間がかかります。 ■症状はどんなものがあるの? 椎間板ヘルニアは激痛が走るという想像そされる方も少なくないのではないでしょうか。 しかし実際は髄核の状態で異なるため、症状にも個人差があります。 髄核が激しく損傷して炎症を起こしていれば神経にかなりのダメージを与えてしまいます。 そのため激しい痛みに襲われます。 この場合は咳やくしゃみだけでも腰に響くような激痛を伴います。 歩くこともままならないでしょう。 少し動いただけでも下半身が痺れる状態が続きます。 とにかく毎日がヘルニアとの戦いです。 しかし髄核が裂傷を起こしているだけなら激痛というよりは鈍い痛みがずっと続くだけです。 その場合症状期間は3~4日と言われています。 慢性的な腰痛に悩んでいる人でも、いつもと違う痛みに襲われたら注意してください。 専門医のもとで早めの治療を受けたほうが良いでしょう。 ■手術の種類と費用はどれくらい? ヘルニアの手術には様々な種類があります。 全身麻酔をかけるものから、日帰りで手術できるものまで。 一番オーソドックスなのはラブ法と呼ばれる手術です。 全身ますいをかけて数センチの切込みを入れます。 そこから神経を圧迫しているヘルニアをじょきょする方法です。 費用は約25~30万円、入院期間は2週間ほどです。 術後の経過では3週間入院する場合もあります。 患者さんに一番負担が少ないと言われているのが内視鏡視下手術です。 1.5cm~2.0cm切開して内視鏡で映像を確認しながら髄核を除去します。 傷口が一番少ない手術なので術後の痛みも少なくて済みます。 費用は25~70万円、内視鏡にも種類があるので幅が大きくなります。 入院期間は2週間が目安となります。 欧米で日帰りできる手術として有名なのが経皮的髄核摘出術です。 これはヘルニアの程度にもよるのですが、局部麻酔を使用します。 そして背中に数ミリの管を差し込んで鉗子を入れて髄核を摘出する手術です。 鉗子とはものを掴むときに使用する手術器具です。 費用は35~45万円ほどです。 投薬治療で治ることが一番良いのですが、治らない場合は手術を受けることになりますよね。 しかし手術も早い段階で受けないと後遺症が残ってしまうことがあります。 神経を傷つけてしまったあとで手術を受けても手遅れです。 早めの治療を心がけましょう。 |